人生の短さについて

 

 

 

ローマの哲人セネカの著書

 

人生は短いと嘆いている人間に刺さる言葉を書き記しています。

 

セネカの生きた時代では穀物が無料で配給されており、このように哲学に準じやすい環境だったことは事実です。

 

だからこそ生きていくのが簡単であるのにも関わらず、名誉や欲、他人の為というように時間を自分の為に使わない人間は、人生を長いと感じる事は出来ないとセネカは感じたのだと思います。

 

この本はセネカが親愛なるパウリヌス君に書いた手紙を要約したものです。

 

では自分の為に生きるというのはどういう事かというと、過去を知り、現在を無視せず、未来を予見する。愛を知り、徳を実践していくことだとセネカはいいます。

 

だとするとセネカはずっと哲学に準じていたかというとそうではなく、クァエストル(財務官)に就任し、元老議員になり、5代目皇帝ネロを支えと働いていたわけですが、しきりに哲学に勤しみたいと訴え続けていたので、この手紙は自分にも言い聞かせていた部分もあったのかなと思っています。

 

最終的には教え子である皇帝ネロに自殺を命じられ、自らドクニンジンを飲み手首を切り自殺しました。

 

人生を湯水のように使わず自分のために生きること訴えたセネカの著書でした。

 

以上です